自己乳化型エポキシ樹脂組成物

  • MXDA
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自己乳化型エポキシ樹脂組成物の推奨処方

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特別な装置を要せず、手混ぜで 容易に乳化可能です。

自己乳化型エポキシ樹脂化合物として、MXDA系硬化剤と両親媒性化合物ニカノール AM-2000(キシレン樹脂:ニカノール®)を使用した処方の事例紹介です。
2液型エポキシ樹脂塗料の硬化剤側にニカノール AM-2000を混ぜておくことで、主剤側で疎水性のビスフェノールA型液状エポキシと混合して水を加えるだけで乳化組成物が作製できます。硬化剤は、MXDAマンニッヒ変性硬化剤やガスカミン-240(G-240)が好適です。

ニカノール AM-2000について

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ニカノール AM-2000はキシレン樹脂をベースに親水基を付加した化合物です。本化合物は乳化剤として使用することができ、親油基であるキシレン樹脂の特性によって乳化安定性や樹脂組成物の高性能化に寄与します。

塗膜外観

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ニカノール AM-2000を用いたエポキシエマルションを塗装することで、
平滑性良好な塗膜を得ることができます。

作製したニカノール AM-2000の乳化組成物は安定しており、塗工すると光沢のある塗膜を得ることができます。一方で、一般的な乳化剤を用いて同様の手順を行っても安定した乳化組成物はつくることができず、乳化組成物を塗工しても塗膜の表面性が悪化します。

塗膜物性

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AM-2000を用いることでMXDA系変性硬化剤を水系硬化剤として使用でき、
比較した一般的な乳化剤よりも良好な塗膜性能を発揮します。

ニカノール AM-2000とG-240もしくはマンニッヒ変性MXDAを組み合わせた硬化剤を用いた水性塗料の評価においては、塗膜の硬度や耐水性などの項目において、比較した一般的な乳化剤を大きく上回る性能を発揮できています。よって、ニカノール AM-2000を使用することで、容易に性能の高い水性塗料の開発が可能となります。

試験条件

  • 塗装 : アプリケーター (wet 100 μm (マンニッヒ変性MXDA) or 200 μm (G-240))
  • 基板 : リン酸亜鉛処理鋼板 150×70×0.8 mm
  • 評価 : 優良(Ex)>良好(G)>普通(F)>不良(P)
  • 鉛筆硬度 : (硬)2H>H>F>HB>B>2B>>6B(柔)

推奨手順

  1. 1. BisA型液状エポキシ樹脂と硬化剤(アミン/AM-2000)を混合する。
  2. 2. 添加する水の30%を混合物に加え、2分間攪拌する。
  3. 3. 残りの水を混合物に加え、2分間攪拌し、エマルションを得る。

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