風力ブレード② 高機能エポキシ硬化剤

  • Gaskamine240

構造と特徴

✔MXDA同様の高い耐塩水性 ✔ロングポットライフ ✔ブレード等大型VaRTM成形に適する
✔低変質性(炭酸塩化) ✔べた付きのない良好な硬化物

G-240はMXDA同様、高い耐塩水性を持ちかつロングポットライフ、炭酸塩化しにくいといった特徴があります。そのため、風力ブレード製造用のエポキシ硬化剤として使用することが可能であり、ブレード製造の作業性、生産性が向上し、かつブレード本体に耐塩水性を付与することが可能です。

樹脂粘度(50°C加熱)

風力ブレードの大型化に伴い、エポキシ樹脂はロングポットライフが求められます。現行の硬化剤組成(D-230/脂環式アミン)の脂環式アミンをG-240へ置き換えた際の樹脂粘度挙動を測定しました。G-240へ置き換え量が増加することで、エポキシ樹脂組成物の粘度増加が遅くなり、ロングポットライフになります。

樹脂組成の炭酸塩化(23°C-80%RH, 30min)

ブレードの補修時に、ハンドレイアップで積層することから、表面性が重要であるため評価すると、一般的な脂肪族アミンは、部分的、もしくは全体的に白化するのに対し、G-240で硬化させたエポキシ樹脂は、炭酸塩化が起きずクリアな外観になります。

硬化後の樹脂の状態(23°C-50%RH, 15h)

ブレード補修時は、作業性が重要です。一般的な脂肪族アミンでは、23℃/50%RH、15時間でも表面のべたつきがあります(写真の黒色部分がべたつきのあった部分を示します)。一方で、G-240は表面のべたつきはなく、十分に硬化していることがわかります。

G-240を添加した組成物は、従来処方よりもロングポットライフに寄与するだけでなく、GFRPとしての機械強度および弾性率が向上する傾向にあります。

RELATED PRODUCT 関連製品