水系塗料 水系エポキシ硬化剤

  • Gaskamine328

G-328の特徴について

✔VOC含有なし ✔水溶性 ✔低粘度 ✔速硬化性 ✔高防食性 ✔低Phr

Gaskamine 328(G-328)はMXDAを原料に用いたオリゴマー型ポリアミンです。VOCを含有せず、水溶性を有していることから2液水性エポキシ樹脂塗料に適しています。また、耐薬品性等においてもG-328を用いることで高い効果を得ることができます。

塗料化水系エポキシに対するPhrについて

G-328は一般的な水系硬化剤よりも必要添加量が少量です。

G-328はPhr(主剤100部に対する添加量)が非常に小さく、競合品を比較してもその差は歴然であり、塗料全体のコスト削減に寄与することができます。

塩水噴霧試験(3週間)

G-328を用いることで一般的な水系硬化剤よりも防食性が高くなります。

G-328を硬化剤に使用した水性エポキシ樹脂塗料の塗膜は、高い防食性を発揮します。塗膜に切込みを入れて塩水噴霧を継続する試験を行うと、3週間後でも切込みからの錆の発生が抑えられており、高い耐塩水性を発揮できていることが分かります。

G-328の性状について

水希釈によって任意の粘度に調整が可能です。

G-328は水希釈によって容易に粘度を調整することができます。無希釈の状態では8,600 mPa・s程度ですが、添加する水の量を増やすことで100 mPa・s以下まで低粘度化させることができます。

塗料化水系エポキシの処方について

塗料化水系エポキシの作製方法

  • 1. 水系エポキシ以外の全ての材料をペイントシェイカーで1時間混合し、顔料ペーストを作製する。
  • 2. 作製した顔料ペーストに対して水系エポキシをゆっくりと注ぎながらディスパーで混合する。

主剤側の顔料とエポキシ樹脂の配合例を示します。ペイントシェイカーを用いて顔料を分散させたペーストを作製し、固形エポキシディスパージョンと混合しています。

塗膜物性について

低Phrのため、コストメリットに優れています。

同じ主剤を用いて硬化剤のG-328と競合品の塗膜性能を比較した一覧表を示します。競合品と比較して低Phr、高硬度、高防食性の観点で勝っています。

加熱硬化特性

G-328は加熱硬化においても良好な性能を発揮します。

G-328を用いる水性エポキシ樹脂塗料は加熱硬化にも適しており、80℃条件であれば20分で十分な鉛筆硬度を発現できます。さらに、高い耐水性、耐塩水性を有する塗膜を得ることが可能です。

G-328少量添加処方(クリヤー評価)

G-328の添加によって、鉛筆硬度の立ち上がりが早くなるだけでなく、
点錆の発生も抑制することができます。

G-328は改質剤としても使用することができ、例えば他社硬化剤のうち5%を置き換えることで鉛筆硬度や防食性などを向上させることができます。

トラブルシューティング

1. G-328水溶液のシェルフライフについて

G-328は水希釈が可能ですが、多量に入れると長期保管後に分離を起こす場合があります。例えばG-328/水=2/8で混合すると3カ月後には沈殿が発生しますが、プロピレングリコールメチルエーテルなどの共溶媒を添加することで沈殿の発生を抑制できます。

2. 塗膜の白化防止について

G-328と組み合わせる固形エポキシディスパージョンの種類によっては塗膜が白化することがあります。その際は、造膜助剤としてプロピレングリコールプロピルエーテルなどの造膜助剤を少量添加することで白化を抑制することができます。

3. ポットライフの調整

G-328を用いた2液水性エポキシ樹脂塗料の可使時間(ポットライフ)を延長したい場合、プロピレングリコールメチルエーテルなどの共溶媒を適量添加することで可使時間を延長することも可能です。

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